2008年11月01日
<青木幸作のLet's do sports>
80%の満足
もう少しのところでやめるのが継続のコツ
北京五輪で、メダルに遠く及ばなかった選手が「楽しめた」という感想を述べたら、非情な記事を書いた大手スポーツ紙がありました。「楽しまれては応援した国民としては立つ瀬がない」とか、「趣味や娯楽と一緒にしたような感想は腹立たしい」とか、「次に選ばれたら自分の金で行ってもらいたい」とか。
プロならともかく、ここまで書かれた選手は、もう競技を続けたいと思わないでしょう。五輪を夢見る子供たちには読ませたくない記事でした。日本では、以前から早すぎる〝バーンアウト〟が問題になってますが、外からのこういった〝メダル至上主義〟の圧力もその原因の一つのように思えます。
さて、カラダに悪いことは続けられるのに、カラダに良いことは長続きしません。ダイエットや運動がそうです。一念発起してジムに通い始めたけれど、わずか数カ月でリタイア、という人をたくさん知っています。そういった方を見ていると、せっかく始めたのだからと、毎日、疲労困ぱいまでやってしまう。達成感からかもしれませんが、それで続くのは数カ月。競技と違い、本来、健康スポーツには〝バーンアウト〟はありませんが、これは一種のバーンアウトです。
運動は、急性効果もありますが、継続してこそ効果が定着して、健康や体力の増進につながるものです。食事は〝腹八分〟が理想ですが、運動もそうです。80%の満足です。もう少し続けたいというところでやめる、もう少し強くしたいところでやめる。それが次への意欲となり、継続になるのです。
毎日、100%満足してしまうと、初めは良くても、だんだんとつらく、苦しいものになって、仕事が忙しいとか、時間がないとか、ちょっとした事を理由に足が向かなくなるものです。
大きな効果より小さな効果の積み重ねが永続の効果につながります。ダイエットにしても、10㌔の減量を1カ月で行うより、1年かけた方が、やめた後のリバウンドもなく、体型も健康も長く保てます。
(健康運動指導士、サッポロスポーツプラザ店舗運営本部長)
