2008年10月01日

<青木幸作のLet's do sports>
長寿遺伝子
運動すれば若さ保つ酵素AMPKが活性化する

 運動を定期的に実施している人は年齢より若く見えるといいますが、なぜでしょう?
 筋収縮など、細胞の活動エネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)は、運動によってADP(アデノシン二リン酸)からさらに分解してAMP(アデノシン一リン酸)に変わります。
 このAMPは痛風の原因にもなりますが、一方で、AMPK(AMP活性化プロティンキナーゼ)という酵素を活性化させる引き金になります。この酵素、発見されてから数年しか経っておらず、まだ研究途上ですが、脂肪や糖の分解を促進するなどエネルギー代謝機能を向上させる働きがあるといいます。
 カラダは活動するためにATPが必要なので、AMPを元のATPに戻さなければなりません。そこで脂肪などを分解して、そのエネルギーでAMPに融合していきます。その脂肪分解を促進するのがAMPKの活性化というわけです。この酵素が活性化すれば新陳代謝が向上することで若さが保て、病気の抑制や寿命の延命にもつながります。そのため、長寿遺伝子とも呼ばれています。
 この長寿遺伝子は、誰もが備えており、若い時には何もしなくても活動していますが、歳を重ねるにつれ、休んでしまうことが多くなるようです。若い時に過食を続けても太らなかったというのはこの辺りも関係していそうです。
 もう若くない、という年齢に達したら、AMPを増加させるような運動も必要です。私の知見では、筋収縮の際にATPがAMPまで分解が進むのは筋トレなど強い負荷がかかったとき。酸素が十分にゆきわたらないときです。そうなると、血圧の高い方はキケンを冒すことになり、あまりお勧めできませんが、AMPK研究の専門家によると、軽い運動でも十分、活性化は起こり得るそうです。ウオーキングでもいいようです。
 ちなみに、ハーブの一種ローズマリーには、AMPKを活性化させる成分が含まれているとのことですが、安易な方法よりは……。
 (健康運動指導士、サッポロスポーツプラザ店舗運営本部本部長)