2008年06月01日

<青木幸作のLet's do sports>
加圧トレーニング
血流制限による活性酸素の大量発生の恐れも

 開幕前から競技以外で何かと話題の多い北京五輪ではありますが、日本の競泳もようやく世界水準に達し、北京での戦いに注目が集まります。が、気になるのは水着。今季、世界新連発の一因とされるS社製の「レーザー・レーサー」なる水着を日本代表が着用できないとか。「たかが水着ぐらい」と思っていましたが、合宿でその水着を試着した代表選手が軒並みタイムを縮めたとのこと。
 健康のために泳いでいると、コンマ数秒の世界などまったく気になりませんが、競技者、特に代表レベルともなると重大なことです。それこそ血のにじむようなハードトレーニングを毎日続け、やっと縮められるコンマ数秒。それが水着を変えただけで得られるとしたら…。
 さて、ハードトレーニングといえば、広まりつつあるのが「加圧トレーニング」。ベルトやバンドで鍛える部位の血流を制限する筋トレ法で、これを行なうと、成長ホルモンの分泌が促進され、軽い負荷でもハードトレーニングに匹敵する効果が得られるとか。
 トレーニングとは、方法の違いこそあれカラダにダメージを与え、そこからの回復、そして超回復を狙って行なわれるもの。ですから、多少は仕方ないでしょうが、そのダメージの強さによっては、回復が遅れ、障害の原因にもなります。
 そう考えると、いくら軽いといっても、血流まで制限するのはどうなのでしょう? というのは、細胞にダメージを与え、ガンの原因、老化の原因ともいわれる活性酸素は、血液再環流が起きた時、途絶えていた血液が再び元通り流れる時に処理しきれないほどのレベルに達するからです。
 途絶えさせるわけではなくとも、血流制限はそれに近い状態なのですから、競技者ならともかく、回復が遅くなる年齢に達したら、あまり強いダメージは与えない方が無難だと思うのですが。
 (健康運動指導士、サッポロスポーツプラザPAL総支配人)