2008年05月01日
<青木幸作のLet's do sports>
炭酸飲料と迷信
糖分薄めならスポーツ飲料として回復効果も
中学から続けていた部活が終わった高3の夏、「これで炭酸を思いっきり飲める!」。我が娘が言った言葉です。
もう30年ぐらい前、「炭酸は骨を溶かす」とまことしやかに流れたウワサがありました。それに筋痛や疲労、持久力低下などの原因になるとかも。だから、運動部では炭酸飲料を禁止するところもありました。それがまだ続いていたのです。
確かに、炭酸は酸ですから骨を溶かすでしょう。でも、それは炭酸の中に長時間漬けていればの話。胃の中に入った炭酸は骨に触れることなく中和されてしまいます。それに、酸の強さからすれば、胃酸の方がはるかに上、飲めばむしろ胃酸は薄まります。歯には直接触れますが、レモンや梅干しで溶けた話など聞いたことありません。
炭酸=二酸化炭素+水ですから、体力を低下させるイメージがあるのかもしれませんが、実際はむしろ逆で、炭酸に含まれる重炭酸イオンは筋疲労を起こす乳酸の水素イオンと結びついて、害を抑える作用を持ちます。クエン酸に似ています。筋疲労や筋痛の原因になるどころか、回復効果が望めます。
さらに、糖質の体内への吸収は、血清浸透圧の関係で他の飲料より優れている、スポーツ飲料としても適しているという研究家もいます。
ただ、問題は、飲みやすくするため、甘くしてある製品が多いこと。多量の砂糖を一気に摂ると〝インスリンショック〟といって、反応で分泌されたインスリンにより低血糖が起きます。こうなると代謝も悪くなり、体力低下、〝やる気〟も失せてしまいます。
でも、それは炭酸飲料に限ったことではなく他の飲料も同じです。スポーツ飲料の中にも砂糖が多量に含まれた商品はたくさんあります。
そう考えると、前回取り上げたビールは、大人に限りですが、血行促進効果もあるし、甘くないし、ストレスも軽減されるので、スポーツの後にはとても良い飲み物だと思うのですが…。言い訳?
(健康運動指導士、サッポロスポーツプラザPAL総支配人)
