2008年04月01日

<青木幸作のLet's do sports>
ビール腹
アルコールに含まれるカロリーでは太らない

 ご存知でしょうか? この4月からスタートする「特定健診・特定保健指導」。メタボリックシンドロームに着目した健診と、結果次第で生活習慣の改善が必要な人には保健指導が行われる制度で、対象は40歳~74歳。成果を出さなければ、医療保険者にペナルティーがあるとのこと。
 今や医療制度崩壊の危機といわれるほど膨らんだ医療費。その額年間33兆円超。その医療費の3分の1が、予防可能な生活習慣病の治療に使われているのですから、ペナルティーの話も分かります。今後、健診が近くなると、第一関門となるお腹をへこませるために、必死で節制に入る人が多くなるのではないでしょうか。入社試験に腹回り測定を導入する会社が出てくるかも。
 膨らんだお腹を「ビール腹」と呼ぶことがあります。ビールは太るという誤解を招く言葉ですが、この特定健診のせいか、糖質ゼロのビール系飲料が増えてきました。でも、ビールのカロリーの70%前後は、5%ほど含まれるアルコールに由来するもの。
 1gあたり脂肪9kcal、糖質4kcal、アルコール7kcalですから、糖質より高カロリー。しかし、そのアルコールは「エンプティーカロリー」と呼ばれ、栄養ではないので、体内に入ると90%以上が肝臓で処理され、最後には炭酸ガスと水までに分解、排出されてしまいます。
 だから、糖質がゼロならカロリーゼロのようなもの。ビールで太るのではなく、ビールが胃を刺激して食欲を増進させるから。脂っこいつまみも炭酸がスッキリさせるので、ついカロリー過多に。
 ただ、アルコールは、高血圧や糖尿病に関係し、肝障害の原因にもなるので生活習慣改善の重要なテーマです。飲みすぎに注意です。
 ちなみにアルコールの分解速度は体重1kgあたり1時間で0.1gといわれます。その分解には大量の酸素を必要とするので、酸素摂取量の高いスポーツ選手は分解速度が速いといえます。
 (健康運動指導士、サッポロスポーツプラザPAL総支配人)