2007年09月01日

住民が考える街づくり
新中通り計画が始動
幅12メートルの生活道路 来年度着工へ

  「行政が計画を作って、住民を説得する」という従来の行政手法から「住民みずからが考える」という新しい進め方で、長年の懸案事項だった仮称中大通り線とその周辺を生まれ変わらせるための基本方針が決まり、来年度からいよいよ市の土地区画整理事業としてスタートさせるメドが立ちました。

元町の住宅密集地を再生

 元町の中心地となる堀江2・3丁目と猫実3・4丁目の地区は、住宅が密集し、道幅が狭くて、緊急車両が入れないなど、長年、防災や住環境の面から多くの課題を抱えてきました。
 市は平成12年度、同地区の真ん中を貫く幅員18メートル、全長880メートルの補助幹線道路「仮称中大通り線」を作る計画を公表しましたが、住民からは「そんなに広い道路が必要なのか」「通過する車が増えて住環境が悪くなる」などの反対意見も出て、事業化には約3割の賛成しか得られませんでした。
 15年度には市で内部検討会を開き、「地域に必要な道路のあり方を住民主体で一緒に考えよう」と方向転換することに。
 16年10月、自治会役員や住民有志の約50人からなる「まちづくり・道づくりを考える会」が発足。月1回のペースで13回の会合を重ね、18年2月、「まちづくり計画書(提言書)」を市長に手渡しました。
 計画書では、住民が望むのは、幅員12メートル(歩道3メートル―車道6メートル―歩道3メートル)の生活道路であり、仮称は「新中(しんなか)通り線」とし、速度抑制の工夫としてセンターラインを設けないこと、歩道を最大限に確保するため植栽はしないことなどを提案。
 さらに、周辺地域については、すべての宅地が道路に接するように計画することや電線の地中化、地域の核となる公園をつくることなどが盛り込まれました。
 整備の進め方については、同地区の中央部分にあって、特に道幅が狭く、道路に接していない住宅が多いみなと線~5番通りのB区間(約340メートル)を最優先とし、合意を得られた所から進めることとしています。
 この計画書の整備方針をもとに、市と権利者との話し合いの場として、18年4月、B区間とその周辺の土地・建物の権利者約90人による「まちづくり協議会」が発足。
 月1回の会合が計7回開かれ、事業の内容や移転補償の仕組み、将来の住まい方について説明が行われたほか、個別相談会も開かれました。
 18年11月、市が権利者を対象にアンケート調査をしたところ、「事業内容について理解できた」とする人が87.5%、「事業化しても良い」と答えた人が83.0%に達したことから、市はB地区(2.1ヘクタール)の土地区画整理事業を市の事業として行う手続きに踏み切りました。
 計画や進行状況を周知させるための地区住民説明会も16年9月から今年8月までに5回にわたって開かれています。
 事業費の算出はこれからですが、一般に土地区画整理事業には1ヘクタールあたり25億~30億円かかるといわれており、今回のB地区は約2ヘクタールであることから、50億~60億円と概算できます。事業費の約3分の1~2分の1は国から補助される見込み。
 今後は、今年度中に都市計画決定の手続きを経て、20年度から事業に着手、26年度までに完了させることを目指します。

来年度に着工される仮称新中通り線計画図(クリックで拡大します)