2006年11月01日
〈青木幸作のLet's do sports〉
ひ弱な現代っ子
生活習慣病の原因に思春期までの持久力不足
中高年者の体力が向上しているそうです。6~79歳を対象に行っている文部科学省の「05年度体力・運動能力調査」の結果、40~50代の体力は全般的に向上傾向にあり、敏しょう性や握力などは64年の調査開始以来最高を記録したそうです。
健康意識の高まりから定期的な運動を行う人の割合が増えている表れでしょう。ただ持久力だけは低下気味で、体を動かさなくなった生活習慣を克服するほどの運動量ではないようです。
一方で、すべての体力要素が85年度をピークに低下し続けている子どもたち。持久力、跳躍力は過去最低になったとか。体格の割には「ひ弱」になっているようです。
「外へ出て遊ばなくなったから」というのは前から言われていることですが、そのほかにも朝食を取らないとか、睡眠不足だとか、逆に寝過ぎだとかいろいろあるようです。いずれにしても大人同様に子どもにも不規則な生活習慣が多くなっているのが原因なのでしょう(頑張らなくなったとも……実感です)。
体力=健康度ではありませんが、一つの尺度にはなります。中でも持久力は、健康を考えるなら高めておきたい体力要素です。
というのは、持久力=心肺機能=酸素摂取量=脂肪消化能力ということで、その度合が生活習慣病に結びつくからです。事実、糖尿病を発症している小児の数は20年前の10倍ですから、持久力低下は深刻な問題です。
「ペットボトル症候群」とかで糖分を多量に含んだ炭酸飲料などの飲み過ぎがそれらの原因ともいわれています。
脂肪細胞数が増えるのは思春期までですから、そこまで必要以上に脂肪細胞を増やさない努力をしなければいけません。メタボリックシンドロームの予防は子どもの時から始まっているのです。大人になってから苦労したくないなら持久力を上げるような運動習慣を。
(健康運動指導士、サッポロスポーツプラザPAL総支配人)
