2006年03月01日
〈Let's do sports〉
メタボリックシンドローム
見えないおなかの中が脂肪過多で病んでないか
サッポロスポーツプラザPAL 総支配人 青木幸作
トリノ五輪スキージャンプの原田雅彦選手が「BMIルール」で失格になりました。BMIがスポーツのルールにも生かされていたとは……知りませんでした。
「メタボリックシンドローム」なる疾患をご存知でしょうか? 高血圧症でも糖尿病でも高脂血症でもなく、健康診断では全て正常の範囲内だった人が突然亡くなられることがあります。
WHOは数年前からその調査に乗り出し、その原因は内臓脂肪過多にあると判断しました。日本では、内科学会や高血圧学会等の八つの学会が集まり、昨年四月に診断基準が作られた新・生活習慣病「内臓脂肪疾患」です。
脂肪過多である「肥満症」は生活習慣病の一つであり、その肥満の判断基準にBMIが用いられます。BMI指数は、体重(㌔)÷{身長(㍍)の二乗}で表され、男性は二五、女性は三〇以上を「肥満」としています。
しかし、この指数では筋肉量が多くても肥満となってしまいます。また、「お相撲さん」のように皮下脂肪が多くても、心疾患などの発症率はそれほど高くはないことから、問題は別にあるとし、内臓脂肪に関する指数を設けました。
日本の八学会が設けたその指数は単純にウエストのみ。身長に関係なく、おへそ周りが男性は八五㌢以上、女性は九〇㌢以上。女性は見直しがされているようですが、突然死の発生率は男性が高いため、男性の方が短く設定されてます。
これでいくと、四十歳以上の男性の過半数が該当してしまいますが、加えて以下の五つの内二つ以上当てはまった場合、メタボリックシンドロームと診断されます。①最大血圧値一三〇㍉㍍Hg以上②最小血圧値八五㍉㍍Hg以上③HDLコレステロール値四〇㍉㌘/デシリットル④空腹時血糖値一一〇㍉㌘/デシリットル⑤血中中性脂肪一五〇㍉㌘/デシリットル以上。
いずれも、これまで正常の範囲内であろうと考えられていたものが、ウエスト次第でキケンな値に変わってしまうわけです。
当然、運動と食事による改善が必要になりますが、内臓脂肪になりやすいのは飽和脂肪酸の多い肉。タンパク質補給は不飽和脂肪酸の多い魚や大豆食品がオススメです。
(健康運動指導士)
